
「学校休んでもいい?」
「学校行きたくない・・・」
次男からそんな言葉が出てくるようになったのは、小学2年生の5月下旬。
私としては、かなりビックリしました。
なぜなら、次男はそれまで、全くそういう素振りを見せていなかったからです。
小学校入学と同時に引っ越したけれども、入学式の日にはもう友達を家に連れてきていたし、
勉強はできないけれども、持ち前の「空気の読めなさ」で、人より劣ることにストレスを感じているようではなかった。
「いつもヒョウヒョウとしている」
そんなイメージでした。
かくゆう私は、
- 漢字テストで2点とっても平然としている
- 宿題は答えを丸写しする
- 親の言うことが聞けない
という次男に対して悩み事は多かったし、
1年生の担任の先生には、お友達関係でトラブルを起こしたときに「母親の愛情が足りないのではないか?」と言われ、次男の育て方にはものすごく悩んではいましたが・・・
肝心の次男本人は、私がいくら悩んでも、ちっとも辛そうな雰囲気がなかったんです。
いつも通り、小学校から帰ってきたらゲームやって、「宿題やりなさい!」って怒られても平気な顔して、毎日マイペース。。。みたいな。
「私はあなたのことでこんなに悩んで、苦しんでるのに!あんたはいいわね~!」とか思ってました。
だから、次男の「学校行きたくない」発言は、本当にびっくりしたんですね。
「あんたに辛いなんて感情があったの!?」とか、ものすごい失礼なことを思ったりしてしまいました。
ヒドイ母親ですよね。。。
けど、そんな風に思ってしまうくらい、私にとって次男は宇宙人でした。
なので、ものすごーく戸惑ったわけですが、なんとか、
「なんで行きたくないの?」
「なにかあったの?」
と、次男に学校に行きたくない理由を聞いてみました。
すると、「さびしい」と。
昼休みや休み時間の間に一緒に遊ぶ子がいないらしいのです。
思えば、1年生のときに仲良しだったお友達は、クラス替えで別れてしまいました。
遊びに誘ってくれる友達はいるのだけれども、その遊びが自分のやりたいことではない・・・と。
たとえば、今はサッカーが流行っていて、みんなサッカーをやるのだけれども、自分はおにごっこがしたいし、それ以外はやりたくないから、図書室で本を読んでいる。。。と。
そこで私は、「さびしいなら、友達に合わせてみるのは?」とアドバイスしました。
サッカーだって、友達と遊んでいるうちに好きになるかもしれない。
そう思ったのですが・・・
次男の「学校行きたくない」「さびしい」は続きました。
毎日、学校から帰ってきたときに、「今日は友達と遊べた?」と聞いてみるのだけれども、「ううん」の返事ばかり。
「サッカー、友達とやってみたらどう?」と再度勧めてみても、次男は「やりたくないことはやりたくない」と言います。
(そっか。この子は今、自分のやりたいことと寂しさの間で戦ってるんだ。)
(自分を通すために寂しい思いをするか?友達に合わせて寂しさを埋めるか?それは彼が決めることだ・・・)
私はそう思ったので、見守ることにしました。
しかし・・・
次男の「さびしさ」は続き、ついには体に症状として現れ始めました。
一日中ずっと、ペットボトルのキャップや、お菓子のごみといった細かいものを、口の中に入れているようになりました。
学校にいる間は、授業中ずっとノートをちぎって食べていました。(ノートびりびり。授業参観で判明ww)
ストレスがMAXだったのでしょう。
学校は、1週間に一度のペースで休ませるようにしました。
本当は、次男のいうとおり毎日休ませた方がよかったのだろうけれども、私は「学校は行かなくちゃいけないところ」と思っていたので、できるだけ休ませない方針にしたのです。
学校が休みの日は、気晴らしに出かけるようにしました。
できるだけ、次男の気持ちが明るくなってくれればいいなぁ~と思ったんですね。
一日一緒にいて、ギューッと抱きしめたりすると、「もう寂しいのはなくなった」と言ってましたが・・・
また翌週になると「さびしい」になる、の繰り返しでした。
この時期は「親としてとるべき態度」にも随分悩まされました。
人間関係は超えるべき課題なんだから、ムリにでも学校に行かせたほうがいいのかもしれない・・・
でも、次男の寂しさや不安は限界だ。もう学校休ませたほうがいいのかもしれない・・・
だけどもし、このまま学校に行かなくなってしまったらどうしよう・・・
厳しくした方がいいのか?
優しくした方がいいのか?
正解がわからなくて、困り果てました。
夫は育児にあまり関心がなく、相談しても「ママに任せるよ」でした。
担任の先生にも相談してみましたが、できることには限りがありました。
次男のことを気遣って、「クラス全体でおにごっこ」を企画してくれたりしましたが、次男にとって楽しかったのはその1日だけ。
また寂しい日々に戻ってしまいました。
「さびしくても、やりたくないことはやらない!」
次男の決心はとても固く。
けれども、孤独に耐えられるほど心は強くなく。。。
すぐに人に合わせてしまう性格の私にとっては、次男の考えが理解できなくてもどかしかったけれども。
ここまで自分の信念を貫く次男の姿を見ていたら、「この子を型にあてはめようとすること自体、間違っているのかもしれない」と思うようになりました。
小さな彼の戦いは、とても崇高な、自由を勝ち取るための戦いではないか?と思うようになりました。
「この子は8歳で、自由と孤独を天秤にかけて戦っているのか・・・。
私たち大人でさえも、孤独が怖くて自分を押し殺し、人と合わせることを選んでしまうのに・・・」
最初は、「どうにか学校に行ってほしい」「周りと同じでフツーの子になってほしい」と思っていた私でしたが、しだいに彼の心意気に関心するようになっていきます。
次男のことを「先輩!」と呼ぶようになりました(笑)
・・・この後。
ある1つの出会いによって、次男の不登校は新たな展開を迎えます。
(つづく)
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3.学校行きたくないなら〇〇へ通えば?新たな選択肢との出会い
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